知らない世界〜学校より早く勉強が進んでしまったら
AgさんからのLINE
「今やっと授業でやってるところを抜かして、江戸時代まできた。問題集解いても知らないところばっかで答えすぐ見ちゃう。いいん?」
答えすぐ見てもいいよ。
答えをすぐ見るべき3つの理由
時間の節約
まず第一の目標は時間を節約するため。夏休みまでの中学3年生、高校3年生は受験勉強を始めたばかりで、長時間考えたって答えに辿りつけるわけがない。つまり考えてる時間が無駄になるということ。(計算問題などでの答えの使い方は次の項目へ)
考えても答えが出ないのなら、手元の答えをすぐに見よう。時間は過ぎていくよ。
考え方を導いてくれる
答えを見ると、正しい答えに至るまでのプロセスが書いてある。つまり自分の問題への取り組み方(考え方)を教えてくれる。数学などでは、問題の書き出しが特に重要。それが間違っていれば、そのあとも間違っていく。
例えば、二次関数の問題であれば、まず平方完成をする。頂点の座標を求める。文字が入っていれば場合分け。判別式。こんな風にどんな問題でもやるべきことは決まっている。これらを知らないのに考え込むのは勿体無い。
答えがあなたを正答まで道案内してくれるよ。
知識の充填
答えにはその問題の知識はもちろんのこと、関連する知識を書いていることもある。つまり答えも参考書がわりになる。
あなたの手元には2冊の参考書がある。でも多くの人は1冊しか見ない。なぜ?
まとめ
試験なんて所詮、覚えたことを使えるかどうかを試すだけのもの。0から1を生み出すのではない。決まってることをただ決まってる通りにやるだけ。その決まりを教えてくれるのが答えなのさ。
さあ、明日からあなたは答えとどう向き合う?
【今日の勉強量】
日本史:問題集2つ(36/69)
古文:単語と文法1つずつ
【今日の名文】
いかに知識を身につけたとしても全知全能になることなどはできないが、勉強しない人々とは天地ほどの開きができる。
(プラトン・哲学者)
正解よりも間違いから学べ。
今日のAgさんは学校で体力測定だったらしい。
「ムッチャ疲れたけど頑張った。」
いいぞ。勉強もその調子で頑張って。
久しぶりに直接会ったので、どれぐらい進んでいるかをチェック。
やっぱり真面目。すごく真面目。
日本史は34まで(問題集の半分)
古文は文法、単語共に5分の2ぐらい。
英語はもうすぐ1冊終わりそう。
単語で悩んでたみたいだけど、進度は完璧よ。その調子。
というわけで今回は進度に加えて、中身も見ていく。
中高生は正答率で一喜一憂するけど、教える側はそこよりもどんな間違い方をしたかの方が気になる。(僕だけかな。)
この問題のメモからでもどんな考え方をしてるのかとか、どの知識が足りていないのかがよくわかる。さながらあてもない旅を続ける旅人に渡された地図といったところか。
例えば、2行目のorは前の文の否定と関連して、not A or(nor) B : AでもないしBでもない。のような感じだろうけど、the fact をSでとってしまってる。つまり接続詞が理解できてないのでは?と考える。
さらに、thatは関係代名詞ではなく、同格だよとか、後ろに関係代名詞が省略されてるけどわかる?とかその子に投げかける質問の方向性が固まっていくのよね。
面白いのが、これで終わりではなく、方向性を示せばそれでその人は理解するのか?それともまた別の質問が生まれるのか?その人その人によって十人十色な反応が返ってくる。
勉強を教えてるのは僕だけれども、コミュニケーションの取り方、人に何かを伝えることの難しさを教えてもらってるのは僕なのかも。と久しぶりに思いました。
教えることは学ぶこと。ってどっかの誰かが言ってたような気がする。
【今日の名文】
人は教えることによって、もっともよく学ぶ
(セネカ・哲学者)
取り組みの顕在化
勉強を始めてすぐに点数があがるかというと、それはない。
必ずタイムラグがある。
それは人によりけりで、僕の感覚では数ヶ月ほど。
難しいのは点数が出るまでに勉強法を変えたり、最悪の場合やめてしまう子たちをどうやってフォローしていくか。
Agさんに教えている勉強法は、一般的なやり方とは少し違う。
つまり周りの大多数の人間がやっていることを自分はやっていないから不安が煽られてしまう。
ここが僕の課題です。僕は必ず結果がでると信じられるけど、実際にやってる方からすれば不安で当然。
そういう意味では、みんなと一緒に頑張らない方が点数は上がるかもしれない。
経験談だけど、僕も受験生のとき人と違うやり方をしていたと思う。単語帳もあまり使わなかったし、自習室ではなくわざとうるさい環境で勉強してたりしてた。それでも合格できるんだから、Agさんも合格するはず。
大丈夫。時間だけで言えば、僕より勉強してるから。
試されること。そして試されないこと。
「学校いきたくない。単語教えてもらったやりかたでやってるけど小テスト答えられない。」
なにが起こったの?詳しく聞いてみると、どうも学校のテストの出題方法と入試での聞かれ方が違うみたい。。。
もちろん僕は入試では単語を日本語に直せなんていう問題は出ないので、文章を素早く正確に読めるような単語の覚え方を教えたんだけど、どうも学校の小テストはそれでは太刀打ちできないみたい。
ちなみに現代文の方は成果が出てきてて、ほぼ正解するし、間違えた問題も二つまで絞れているとのこと。
さあどうしたものか。正直なところ、一番手っ取り早く覚える方法もあるんだけど、早く覚えられるということは早く頭から抜けてしまう。本末転倒なのね。
次にAgさんと会った時に単語テスト対策をしようと思う。あくまで入試を意識したものということは忘れずにね。
【今日の勉強量】
日本史:問題集32まで。
古文:文法と単語の単元2つ
英語:長文1題
本当に単語は厄介です。というか小テストが厄介です。人間は悪いところに目がいってしまうけれども、即効性のある勉強法なんて存在しないということだけ覚えておいてほしい。
習慣と疲労
「ほんまに眠いー。眠すぎる。」AgさんからのLINE。
そうね。本格的に受験勉強を始めて2週間。おそらくだけど、僕が出した課題はほぼ9割ぐらいできている。
自慢じゃないけど、アップとは言ったものの、量としてはなかなかだと思う。
疲れが溜まってきて眠気になったのね。
ちなみに理解できない、わからないことが続くと脳は、エネルギーの消費を抑制するため眠くなります。(偉い人のお話が眠いのはこの理由もあるかも。)
Agさんにとっては未経験のことが2週間つづいた。お疲れさま。2〜3週間続けば習慣になる。きっともう勉強しないと不安になったり、モヤモヤすると思う。でも疲れてるのにやるべきじゃない。
今日は寝て、明日やりな。
思わずそう言ってしまった。
睡眠は45分間隔でとるといいよ。とどこかで聞いたことがあったので、23時に寝て、明日は8時に起きることをアドバイス。
午前中は学校の課題を行なって、お昼から自分の受験勉強に充てて欲しいとも伝えている。夜は暗記ものをやってね。
【今日の勉強量】
英語:長文1題
日本史:おやすみ
古文:単語と文法2つずつ
【今日の名言】
Vous avez bien dormi?〜よく眠れましたか?(フランス語)
集団の意思と自分の意思
昨日、Agさんと会うなり「学校の課題多すぎ。だるい」
そうなのよね。Agさんの通っている高校は課題が多いことで有名。
やらんかったらいいやん?という方もいそうですが、
課題→小テスト→レポート(点数が悪い人)という無限ループに陥るらしい。
僕の結論としては、課題を生かすも殺すも自分次第。
例えば、課題を見てすぐに解けないものであればそれは自分の知識がなかったということ。その課題を使って勉強もできる。
要は捉え方の問題で、
仕方なくやるのか(作業)、
改善意識を持ってやるのか(勉強)。
昨日のAgさんの持ってきた課題は英文法で、副詞節で条件、時の場合、未来は現在形に未来完了は現在完了にという知識が問われていた。僕が見れば一瞬でなにを問われているのかがわかるけど、受験勉強始めたての高校生にはわからない。ここで作業にするか勉強にするのかが分かれる。
まあ自分のやりたい受験勉強の方がモチベーションも上がるし、効率もいいんだけどね。それは組織の意思と自分の意思の食い違いってことで社会に出れば嫌というほど感じるよ。(若さゆえに刃向かう人もいるけどね。←)
【今日の勉強量】
日本史:問題集3題(現在27問終了)
古文単語:4つ(一応これも1ヶ月で1周ペース)
ターゲット1900(学校の小テストのため、暗記物なので夜にやってる。はず笑)
学校の課題に追われて、勉強時間が少なくなってる気がするだろうけど、それも一つの勉強に変えよう。
【今日の名言】
嫌いなことをやれと言われ、それをやれる能力は、後で必ず生きてきます。
(野球選手・イチロー)
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参考書選び〜ゴールデンウィークまでに抑えておきたい内容
先日は、2時間ほどAgさんと元生徒(二人は中学校の同級生)に英語の発音記号と発音の仕方を教えていた。
やはり女の子、人前で発音するのは恥ずかしいようで、、、とは言うものの、どうせやるものなので、まずは僕がお手本を見せる。(ここで綺麗な発音を見せると、大概の子は一緒にやってくれます。)
ちなみに僕は独学で高校時代に発音の勉強をしていましたが、使っていたのはこれ。
何がいいってDVDが付いていること。独学でやるときにネックだったのが口の形だったので、DVD付きは非常に助かった。
1時間もすれば二人とも、だいぶ慣れてきたようで、内容も次第にレベルアップしていく。最後は洋楽を使ったりして発音の練習をした。気がつけば2時間ぶっとおしでやってた二人。教えているこっちがやめたくなったよ笑
ポイントだけ書くと、
- まずは一つ一つの発音をしっかり、目標は発音記号をみて単語がわかること。
- その後、比較的速い音声を使ってディクテーション。
ディクテーションだけれど、分からなければカタカナでもオッケー。要は英語に対して苦手意識を持たないことが大事。
だいぶ話がズレたので、ここからはAgさんが使っている参考書を紹介。目標はゴールデンウィークまでに終わらせることにしている。
【国語】
別にどこの大学の過去問でもいいのだけど、とりあえず代表ってことでセンター試験。国語、特に現代文は全然過去問からやってもらっても大丈夫。むしろ過去問を使って読解法を一刻も早く習得すべき。
古文はまず文法と単語をおさえて欲しいので
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文法はこのような薄い問題集で十分。それよりも1冊終わらせて自信をつけて欲しい。
単語だけれども、マドンナやゴロゴもいいと思うが、上のものは書き込み式。ドリルみたいで楽しいので是非やってみてください。
【英語】
英語は、長文をメインで解釈をやってもらってる。
え、レベル1って簡単すぎない?と思ったでしょう。でも取っ掛かりとしては必要十分なのね。問題を解くことが目的ではなくて、英文に慣れてもらう。基礎的な単語やフレーズを覚えてもらうことが重要なので、こちらをチョイス。ちなみに第2言語習得の観点から見ると、インプットは難しすぎると負担が大きすぎるよう。自分のレベルよりもちょい難しいぐらいを選択すると良い。そこを見極めるのが僕の仕事なのかもね。
あと持論だけど、文法は読解のための文法と文法問題を解くための文法があって、まずは読解用の文法を抑える方がいいとおもう。(たぶんそんなん参考書はないけど、、)
僕らのチャンネルに読解用の文法動画を全て置いているので(上のは一例)、みてから勉強してもらえるとわかりやすいかも。(おバカな動画もあります。笑)
【日本史】
日本史は問題集と教科書を併用で進めていくつもりだったけれども、教科書よりセンターの解説本の方がわかりやすいと言うことで、
これを解説がわりに、
この問題集を解いてもらってる。全部で69題あって24題までAgさんは終了。(13日現在)
高校3年生、関関同立志望、偏差値50程度のかたがゴールデンウィークまでに取り組むべきものはこのような感じかな。(僕が教えるとして)
参考にしながら、やってみてくださいね。
千里の道も一歩から。